エッジを例に「株式分割」を学ぶ

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12月18日の日記で書いた「書きたいこと」の3番目です。


株式の分割について、エッジを例にまとめてみよう。


11月19日(水) 午後4時ごろ? エッジが株式の分割を発表。12月31日時点の株主の株を1株→100株に分割。(終値:21万2000円)
(発表の翌日から買いが殺到し、一時30万7000円まで買い進まれたが、その後じりじりと下がる)
12月24日(水) 株式分割の権利が得られる最終日。(分割日の5営業日前)(終値:22万2000円)
12月25日(木) 株価が100分の1となる。前日までに1株買った人は、1株(親株)だけ売ることができるが、残りの99株(子株)は2月20日まで売ることはできない。
12月30日(火) 大納会
12月31日(水) 株式分割
2月20日(金) 効力発生日。分割された残りの株(子株)がこの日から売ることができる。


今日12月24日の午後3時までにエッジ株を買ってもっておかないと、100分割の権利が得られない。というのは、株主として株主名簿に記載されるためには、必ずちょうど4営業日が必要となるそうだ。12月31日の最終名簿に載るためには、大納会となる12月30日から、29日、26日、25日の4営業日が必要なので、その1日前12月24日までに買わなくてはいけないということだ。
24日までに1株買った人は100株に、2株の人は200株になるわけだが、実際に売買できるようになるのは、来年の2月20日まで待たなくてはいけない。これを効力発生日という。
効力発生日までは、親株と呼ばれる、分割される元となる株のみ売ることができる。12月24日以前に1株買った人は1株だけ25日以降に売ることができるが、残りの99株は2月20日以降でないと売ることができない。10株買ってた人は、10株は売れるが990株は売れない。
もろもろの手続きに1ヵ月半以上も時間がかかってしまうということなんでしょうか。これでは、人質ならぬ株質である。99%分が、2ヶ月弱、株質にとられてしまうのはつらいものがあります。なんとか期間短縮をすることが、今後の株式分割というシステムの改良点でしょう。


そんなわけで、この「売れない」状況が、明日からの問題を引き起こします。
仮に、今まで流通していた株の合計額を“100”とすると、明日(25日)からは2月20日までは“1”になってしまいます。一気に100分の1という少なさになってしまうわけです。残りの99%は冬眠状態です。
それなのに、株価は100分の1になります。1株2000円台です。今までは1株だけしか買えなかったビンボウ人の僕でも、10株や20株ぐらい余裕で買えます。
一方、売る人は99%が株質に取られてしまった人たちで、仮に僕のために10株売ってあげるよという人は、本当は1000株以上持っている人で、買ったときの値段は200万円以上はしていたはずです。
ビンボウ人1人が買う分の株を、200万円以上もつぎこんでいる資産家(は大げさかな)が供給しなくてはいけないわけです。
どう考えてみても不釣合いです。明らかに買う人のほうが多くなり、売る人が少なくなってしまいます。
普通に考えると、100倍買う人のほうが多いはずです。そうなると当然株価が上がるのは目に見えています。株価が上がるとわかっていれば、今度は売る人がいなくなります。ますます需要と供給のバランスは悪くなり、どんどん株価がつり上がっていくことがわかるでしょう。
つまり、明日(25日)から数日間、ストップ高(または売買不成立)となることは確実なのです。株を持っている人は売ることさえ可能なら大もうけできるんでしょうけど、わずか1%の株しか売ることができないので、たいしたもうけにはなりません。逆に買うほうとしては、しばらく株価が上昇していくのはわかっているから、安いうちになんとかしてたくさん買っておきたいと思うでしょう。(そうそう、明日以降に株を買った人は、もちろんすべての株を売ることができます)
そして、ピークまで株価が上がった後は、2月20日に向けて今度はどんどん下がってくるでしょう。なぜなら2月20日になったら、残りの99%の株がどどーんと放出されるからです。もし、2月20日に今日の終値の100分の1、2220円よりうんと高かったら、当然すぐに売りたくなるでしょう。売る人が多く、買う人が少なくなってしまえば、ストップ安の連続で株価が下がるのも間違いないでしょう。


そんなわけで、エッジ株の今後は、大きく上がった後に、じわじわ下げて、2月20日近辺でストップ安になるということが予想されるわけです。


と、株をはじめてまだ2ヶ月のわたしは、いろいろ学んできたわけなんですが……
さて、エッジ株を買ったかというと、実はおととい(12月22日)に1株買いました。
狙いは、権利が得られる最終日の前々日から前日にかけて、株価が上がっていくという過去の例を発見したからです。つまり、株式分割の権利がほしいという人が、前日には殺到するだろうとの予想をたてたわけです。特に今回は100分割ということもあり、2日ぐらいにわけて、買いたい人が来るのではないかと思ったわけなんです。
おとといは、朝の寄り付きで「日産自動車」を売り払ってから(前回の日記を参照)、エッジ株に視点を切り替えました。当日のエッジ株は売り気配からスタートして、株価が下がっていく展開だったので、寄り付いた後に少し下げてから上げに転じるだろうと予想しました。
始値は、前日の終値よりも8000円も安い21万8000円。かつて29万1000円で1株を買ってしまったことが思い出されます。あの株を早目に売っておいて良かったなぁと思います。今じゃ21万円台ですもん。
そんなわけで、あんまり安すぎて買えないと困るからさらに2000円安い21万6000円で指値を入れておきました。下がれ下がれと念じていたら、すぐに下がってきて買えました。
支出:21万6000円×1株+手数料400円+20円 = 21万6420円
(手数料は、エイチエス証券の「口座開設から3ヶ月間半額キャンペーン」のためこんな安い値段です)
しかぁし、念じすぎたせいか、あれよあれよと株価は下がっていってしまいました。一時20万4000円まで下がったときは、冷や汗ものです。終値でも結局20万7000円。もくろみはすっかり外れてしまいました。
まあ、次の日には上がるだろうという気楽な気分と、上がらなかったらこのまま権利を取って、2月20日まで寝かせておくか、という気持ちもありましたので、なんとか動揺を押さえ込みました。
祝日を挟んで、今日は、最初っから買値より3000円高い21万9000円まで上がったら売ってしまおうと決めていました。なんていったって、昨日の終値が20万7000円でしたから、そこから1万2000円も上がったら充分だし、22万円というちょうどの数字では売り注文が多くて跳ね返されてしまうだろうという読みがありました。
ところが、寄り付きこそ21万円前半だったものの、9時45分ごろから猛烈に株価が上がり始めて、あっというまに21万9000円で売れてしまいました。
収入:21万9000円×1株−手数料400円−消費税20円 = 21万8580円
しめて、2160円のもうけ。
猛烈の株価の上昇は、22万円ちょうどの壁もあっさり通過し、わずか15分ほどで23万4000円まで昇りつめたのでした。
そんなバカなぁ。。。っていう思いですよ。あとから考えれば、なんて安い値段で売ってしまったのだろうという感じですが、もっと上がるだろうという欲に目がくらんで売るのを控えていたら、すぐにもとの安値に逆戻りしてしまったというような苦い経験をしたこともあるので、その時点では、ここで売っておかなくてはもうチャンスが回ってこないかも、という気持ちでした。
まあ、でも、損するよりはずっといいでしょう。ビンボウ人はビンボウ人らしく、こつこつと儲けましょう。
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